Winning Post 8


最強馬生産への道

準備

施設の拡張

強い馬を生産・育成するためには、牧場の施設が整っている必要があります。まずは、全施設を最大まで拡張しましょう。施設の選択は任意ですが、種牡馬施設は種付け時に爆発力を高める効果があるので、必ず建設・拡張したいものです。

なお、施設を最大まで拡張するためには、名声が10000以上であることが条件になっています。そのため、序盤は拡張のための資金繰りと名声獲得に費やすことになります(※2015年度版からは必要名声値が1000に変更されました)。

牧場長の選択

牧場長の能力は育成に影響するので、初期パラメータがなるべく高く、かつ、成長力がある牧場長を選択するのをお勧めします。育成方針は「スピード」が望ましいでしょう。具体的には、おすすめ牧場長の頁を参照してください。

子孫をスタッフに

結婚して子孫がいる場合は、子孫を牧場スタッフとして施設に忘れずに配置しましょう。スタッフの配置された施設は育成効果が高くなります。

簡易指針

狙いやすい配合理論

配合理論から逆算して理想的な繁殖牝馬を求めようとしても、種付けのタイミングでちょうどよい種牡馬がいないとなかなか思い通りにはなりません。自分で理想の繁殖牝馬を生産しても、種付けのタイミングでちょうどよい種牡馬がいないと空振りになってしまいます。

したがって、現存する繁殖牝馬を使って生産することが多くなると思いますが、メリットが大きく確実性のある配合理論が成立しやすい繁殖牝馬を用意することから始めることをお勧めします。

狙いやすい配合理論をベースにして、色々な種牡馬との配合評価を見ながら、残りの配合理論は偶然成立することを狙っていくのが現実的です。

血脈活性化配合

数ある配合理論の中でも比較的成立しやすいのが、血脈活性化配合です。この配合はデメリットがなく爆発力も高めである上に、牝馬の血統表を確認するだけで、ある程度成立を予測できるのが良いところです。

血脈活性化配合が成立には産駒の3代前の先祖(8頭)の親系統が異なることが条件です。すなわち、繁殖牝馬の2代前の先祖(4頭)と種牡馬の2代前の先祖(4頭)の親系統が異なればよいということになります。

2代前の先祖がすべて別の親系統の繁殖牝馬は多く存在するので、入手には困りません。また、同様に2代前の先祖がすべて別の親系統の種牡馬も多いため、種付け時に血脈活性化配合が成立しやすいはずです。

活力源化

次に狙いたいのが、活力源化大種牡馬因子と活力源化名種牡馬因子です。大きな効果は期待できませんが、因子の数だけ単純に爆発力が増加するというものなので、非常に狙いやすい配合理論です。

先ほど述べた2代前の先祖がすべて別の親系統の繁殖牝馬の中で、血統表中に大種牡馬因子と名種牡馬因子を持った先祖が存在するものに絞ります。

他の配合理論も同時狙えれば最善ですが、繁殖牝馬選定の時点である程度予測が立つものはこれくらいでしょう。

配合評価 + 爆発力

前述の繁殖牝馬であれば、多くの種牡馬との配合で最低でも爆発力10以上は期待できると思います。他の配合理論が重なれば、20~30の爆発力も実現できるはずです。

最終的には、爆発力が高い配合の中で、最も配合評価が高いものを選択しましょう。その際、可能であれば、インブリードがない(アウトブリードの)配合を選択することをお勧めします。

実践的指針

基本指針

複雑な理論がたくさんありますが、配合の総合評価と爆発力は自動計算で表示されるので、実質的にプレイヤーがやるべきことは、配合評価や爆発力が高くなる繁殖牝馬の用意と、種の確保と言えます。

そして、最終的には、爆発力⇒配合評価の順でソートして、配合評価と爆発力の両方が高い配合を繰り返すというパターンに落ち着くと思われます。

効率のみを重視すれば、配合評価や爆発力が物足りない配合しかできない繁殖牝馬をなるべく早めに手放し、新しい繁殖牝馬を入手するという方法も考えられます。

調整

前項で述べたとおり、爆発力と配合評価の順でソートして、配合評価が最も高い種牡馬の中で一番爆発力が高いものを選ぶ方法が最も安定します。しかし、実際の効果の程は判りませんが、多少の調整を考えてもよいかもしれません。

種牡馬はある程度の競走成績を残したものがほとんどですから、どの馬もある程度のスピード能力は保証されています。補完能力には多少のバラツキがありますが、これも競走成績によってある程度保証されているので、総合的には牝馬ほどの偏りがないと考えてよいでしょう。

したがって、種牡馬の能力は爆発力と配合評価でソートした際に、高く出るものから選べば一応は間違いないと言えます。

逆に、牝馬は最終クラスにかかわらず繁殖に上がることができるため、スピード能力に保証がありません。そのため、補完能力が優秀であってもスピードが平凡である繁殖牝馬は、配合の際に評価が高くても注意が必要です。爆発力が低ければ、補完能力だけが突出しているスピードが低い産駒が生まれがちだからです。

最終的には、配合評価と爆発力でソートして、数値が高いほうから配合する繰り返しになるとはいうものの、その牝馬が補完能力に優れるのかスピードに優れるのかくらいは一応把握しておくべきであり、補完能力に偏る牝馬には、より高い爆発力が期待できる配合相手を探すほうがよいでしょう。

本格的指針

配合評価とは何か

配合評価は産駒の能力値の総合的な予測を表します。総合的な予測とは、すなわち、スピードと補完能力(勝負根性やパワーなど)を含めた全体的な能力の予測を指します。

乱数による変更が加わるため、同じ配合評価でも生まれてくる仔の能力は大きく異なりますが、「概ねこのレベルの産駒が生まれるでしょう」ということを表しています。配合評価Aであれば、概ねAクラスの産駒が生まれるということを予測しているのです。

前述のとおり、配合評価とは産駒の能力値の予測に基づくため、その繁殖牝馬にとって理論上最高の種牡馬を用意したとしても、繁殖牝馬の能力が低ければ、配合評価は低めに出ることになります。そもそも産駒に伝える自身の能力が低いからです。

例えば、能力が高い繁殖牝馬Aと能力が低い繁殖牝馬Bの血統が全く同じであると仮定し、それぞれに同じ種牡馬を配合しようとすると、成立する配合理論と産駒の血統表は同じであるにもかかわらず(因子と競走成績は誤差として無視してください)、配合評価は繁殖牝馬Aの方が高くなります。

もう一例挙げます。例えば、能力の低い繁殖牝馬に良い配合を行い、能力の高い繁殖牝馬に悪い配合を行う場合、配合自体は前者のほうが優れていますが、産駒の能力に対する予測が同程度であれば、いずれも同じ配合評価になるでしょう。

つまり、「配合評価」という言葉はまるで繁殖牝馬に対して適切な種牡馬を選定できているかどうかを評価しているかのような印象を与えますが、実際には、配合の良否に対する評価ではなく、両親の能力の遺伝も含めた上での産駒の能力の可能性を表しているのです。

すなわち、配合評価が高いということは、配合自体の良さだけでなく、種牡馬や繁殖牝馬の能力の遺伝も含めた上で、能力が高い産駒が産まれる可能性が高いことを表しているので、配合評価にさえ着目しておけば、産駒の能力に対してあれこれ推測する必要はないと言えます。

逆に言えば、血統面、能力面、配合理論面の全てにおいて最高の種牡馬を選んでいるにもかかわらず、低い配合評価しか出ない場合は、配合そのものは優れていても、繁殖牝馬自身の能力が低いために産駒の能力は期待できないということです。

したがって、確率的な観点においては、評価が低い配合から優秀な産駒ばかり出ることを期待したり、評価が高い配合から平凡な産駒ばかりが出ることを懸念することは誤りであると言えるでしょう。素直に評価が高い配合を心がけるのが賢明です。

余談ですが、いずれもスピードと補完能力を総合した評価であるという点で、牧場長が年末手続の際にコメントする「大物」「いい雰囲気」などの評価と種付け時の配合評価はある程度連動しています。

スピードの遺伝と爆発力

爆発力とは、産駒に加算されるスピードの期待値を指します。こちらも乱数による変更が加わるため、表示されている爆発力が毎回ストレートに産駒に伝わるわけではありませんが、「うまくいけば、これくらいのスピードの加算がありますよ」ということを表しています。

ウイニングポスト8の配合では、両親のスピードはそのまま伝わらず、平均より多少減少するようです。そこに爆発力が加算され、最終的なスピードが決定されていると考えられます。爆発力によるスピードの加算がなければ、名馬同士を配合しても、代を経るごとにスピードは失われていきます。

したがって、最強馬の生産を目指す場合は、配合に際して常に爆発力が高くなるように注意しなくてはいけません。そうしなければ、補完能力だけが傑出しているスピードが平凡な馬を量産する結果になりがちだからです。

補完能力の遺伝

勝負根性やパワーなどの補完能力(所謂サブパラ)は、ほぼストレートに両親から伝わります。こちらにも乱数による多少の変更は加わるようですが、スピードに比べて揺らぎは少なく、補完能力に優れる両親の仔は押並べて補完能力に優れています。

遺伝におけるスピードの減少や爆発力のランダム性により、スピードについては産駒の能力を予測することが難しいのに対し、補完能力については配合前からある程度予測できるということです。

繁殖牝馬は「能力」の項にある八角形のレーダーチャートでスピードと補完能力を確認することができ、種牡馬は配合時に聞ける秘書にコメント(△ボタン押下)から補完能力を確認できるようになっています。

因子による底上げ

ウイニングポスト8には、産駒の能力に変化を与える要素として「活性因子」が存在します。ほとんどの因子は産駒の能力を単純に底上げするだけで、「気性難」の因子を除いてデメリットをもたらすものはありません。

補完能力の因子は単純に産駒の能力を底上げするので、因子の数が多ければ多いほど有利であると言えます。スピード因子(青い因子)は産駒に直接伝わらずに爆発力に加算されることになりますが、こちらも爆発力の強化という点で非常に効果的です。

なお、因子の遺伝には複雑な条件が設定されていますが、実際の配合に際しては、画面中央下部にある「父系因子/牝系因子」の項に自動計算で表示されるので、プレイヤーが遺伝法則に頭を悩ませる必要はありません。

因子

最強馬を生産する手順

はじめに

この項では、前項までで述べた要素を総括して、強い競走馬を生産する手順をまとめていきたいと思います。何をするつもりかは既にお分かりかもしれませんが、このページの本旨ということで、もう少しお付き合いいただけると幸いです。

まず、このページで述べる「最強馬」とは、補完能力が総じて高くスピードに傑出した馬であると定義したいと思います。スピードについては異論がないと思いますが、補完能力(所謂サブパラ)は必須条件ではないと言われるプレイヤーさんもいるかもしれません。

確かに、補完能力はスピードのように産駒の最終クラスを決定する絶対的な要素ではなく、補完能力が高いからといって、それだけで大レースに勝つことは不可能です。

しかし、補完能力が劣ることによって度重なる惜敗や不可解な凡走などの苦渋を舐めさせられることは多々あり、最低限の補完能力を備えていることは名馬の必要条件ではないかと思えるのです。それに、なんと言っても、惜敗や凡走は精神衛生上好ましくありません。

競走成績に優れる牝馬を用意する

現実世界の馬産においては、従来より「名牝の仔は名牝ならず」と言われ、競走成績に優れる牝馬の繁殖成績は、どういうわけか思わしくありませんでした。実際に、一部を除いて名馬の母の大半は競走馬としては凡庸な存在です。

科学的な裏付けはありませんが、現実世界の遺伝においては、父と母の特徴が平均化されることはないようです。一部は父の特徴が伝わり、一部は母の特徴が伝わったりするようで、馬産においては「遺伝の分業」が可能なのです。

例えば、スピードに優れるが体質が弱い父とスピードに劣るが健康な母の配合を行い、スピードは父似、健康は母似となれば大成功というわけです。

本来、このような系統間や個体間の具体的な相性を「ニックス」と呼び、「ニックス」というものはなんとなく相性がよいことを指しているのではありませんでした(ゲームでは爆発力の増加という形で全てのニックスが「なんとなく」一括されています)。

そして、牡馬が主にスピード(スタート後の加速力・先行しようとする気性の強さを含む)の遺伝を担当し、母がスタミナやその他の能力(ゲームでいうところのサブパラ)の遺伝を担当することが多かったのでした。

ノーザンダンサー系と他系統とのニックスが多いのも、ノーザンダンサー自身が非凡な能力を持ちながらも弱点の少ない個体であり、しかもその特徴をよく仔に伝え、ノーザンダンサーと同様に弱点の少ない子孫は配合時に相手の弱点を打ち消してやることができたからです。

ちなみに、こういう傑出した万能種牡馬から流れる血脈はスプリンターからステイヤーまで様々なタイプの系統が派生することが少なくありません。それは、仔が父の長所の全てを受け継ぐことが確率的に少なく、大部分の仔は父の長所の一部だけ受け継ぐことが多いからです。

ここまでは現実の馬産のお話です。前置きが長くなりましたが、両親の能力が平均化されてしまうウイニングポスト8では、史実馬を除いて、凡庸な牝馬が傑出した仔を出すことは稀です。最強馬を生産するためには、まず個体能力が高い繁殖牝馬を用意する必要があります。

個体能力が高い牝馬、すなわちスピードと補完能力に優れた牝馬とは、史実において、特に牡牝混合戦における競走成績が優れた牝馬であることがほとんどです。史実における繁殖成績を無視して、以下のような馬を求めるとよいでしょう。

生年主な勝ち鞍
Triptych1982インターナショナルS、チャンピオンS
メジロラモーヌ1983牝馬三冠
Go for Wand1987BCジュヴェナイルF、アラバマS、テストS
ダイイチルビー1987安田記念、スプリンターズS
ヒシアマゾン1991エリザベス女王杯
エアグルーヴ1993オークス、天皇賞・秋
ブエナビスタ2006オークス、天皇賞・秋、桜花賞

上記のような牝馬はよほど運が悪くない限り1~2頭の一流馬は輩出するものですが、例え傑出した馬が出なくても、押並べて能力が高い牝駒は引退後に自牧場に繋養し、第二世代として頑張ってもらいましょう。

ちなみに、こういった馬の子孫でMy牝系の偉業を狙う場合は、年末手続きの際にMy牝系登録するのを忘れないようにしましょう。

配合

前項で述べたような優秀な繁殖牝馬を用意した上で、以下の手順で配合するとよいでしょう。

  1. 爆発力→配合理論の順でソートして上位にいる種牡馬を候補にする
  2. 評価A以上、爆発力15以上を目安に種牡馬を絞る
  3. 上記の中から必ずスピード因子が遺伝できる種牡馬を選ぶ
  4. スピードだけでなく補完能力の因子も遺伝できる種牡馬がいれば、そちらにする
  5. その中で種牡馬自体の補完能力が高いものを選ぶ
  6. 可能であれば、アウトブリードになる種牡馬を選ぶ

実際に、この手順で配合し続けたところ、年末手続時に牧場長が「超大物」「大物」とコメントする幼駒が毎年一定数生まれ、結果的には金の殿堂馬を量産するに至りました。以上、長文となりましたが、参考になれば幸いです。

殿堂馬