Mount and Blade Warband


初心者ガイド (序盤の進め方)

概要

はじめに

本稿では、 Mount and Blade: Warband の序盤の進め方の一例を紹介します。とりあえず開始したものの、「どこから手を付けていいのか分からない」という方の一助となれば幸いです。

注意点

当サイトはプレイヤー自身で試行錯誤しながら進めていくことを強く推奨する立場ですが、自由度の高いゲームは概して序盤で躓きやすい傾向があるため、ヒントとして攻略の一例を紹介します。あくまでも一例として気楽にお読みいただき、最終的には自分自身のスタイルを構築する足掛かりとしていただければ幸いです。

§1 部隊の維持

慢性的金欠からの脱却

フィールドに出てしばらくすればすぐに気が付くことだが、初めのクエストの為に徴兵した兵士への賃金支払いだけですぐに破産しそうなくらい資金繰りが厳しい状態でゲームが始まる。

ゲームに慣れてくれば金策の方法はいくらでも思いつくものだが、ゲームを始めたばかりの右も左も分からない状態では部隊維持の資金を捻出することすら難しく、場合によっては資金繰り以前に破産の憂き目もありうる。

かといって、破産を避けるために部隊を解散して一人旅というのもあまり賢明とは思えない。一般的な国産 RPG のようにザコ相手なら主人公が楽勝できるというバランスではなく、その辺の盗賊 (Bandit) が相手でも複数に襲われると簡単に死んでしまう上に、1対1でも敵の攻撃の当たり所が悪ければ瀕死の重傷を負ってしまう。

また、兵力は賊に対する抑止力となり、兵力的に劣る賊 (Bandit) はプレイヤーの部隊から逃げ行くので、一定の兵力を維持すると移動やクエスト進行が楽になるというメリットもある。

したがって、多少経済的に苦しくても、部隊を維持しながら行動するほうが望ましい。

序盤の資金を作る

概要

クエストや戦闘は資金を得るための王道だが、序盤にクエストや戦闘を手際よくこなしていくのは現実的ではない。まず、必要となるのは、とりあえず数週間は破産しないで済む資金を手早く作ることである。

最序盤のクエストを完了していると、手元に 200 denar ほどあると思うが、まずこれを元手にして 1000 denar くらいまで増やしてしまうことをお勧めする。序盤に効果的な金策としては、交易品の売買が最有力である。

交易を行うにあたって、町の市場で情報を聞いて大陸中を移動する正攻法も悪くないが、あまりに距離が遠いと利益が乏しい上に賊に襲われるリスクが高い。まずは、近場の安全なルートで少しずつ資金を増やし、部隊を少し増強してから遠出するのが望ましいだろう。具体的には、次項で紹介するルートをお勧めする。

序盤に安全かつ短時間で可能な交易

  • Praven で ale を買って Suno で売る
  • Praven で flax bundle を買って Thir で売る
  • Suno で oil を買って Praven か Uxkhal で売る
  • Curaw で iron を買って Reyvadin で売る
  • (余裕ができたら) Rivachegで raw silk 買って Suno で売る

1000 ~ 2000 denar 作ろう

前項で述べた交易を繰り返していると、利鞘でまとまった資金が蓄えられるはずである。初めは交易品を1つしか買えない状態だが、資金が大きくなると一度に大量購入して売却できるようになるので、一度儲かりだすと資金が貯まるのは早い。1000 ~ 2000 denar ほど貯まれば、しばらくの間は兵士への賃金支払いで破産するというリスクは回避できるので、一安心である。

食料の確保

兵糧

部隊を維持する為には賃金だけでなく食料 (兵糧) が必要となる。資金を確保したらすぐに兵糧の確保も行いたい。食品は武器や交易品と比べれば安価ではあるのものの、序盤の部隊にとっては痛い出費である。おまけに兵糧は部隊が存続する限り永久に必要となるものなので、時間の経過による腐敗の懸念が無い食品をなるべく安価で大量に確保するのが望ましい。

前項から述べている交易とは生産量が多い土地で安価に購入して生産量が少ない土地で売却することで利益を上げる活動、すなわち、物価の違いを利用して利益を上げるということである。実は、交易品だけでなく食品にも特産物が存在し、生産量が多い土地では安く買うことができるのである。

Mount and Blade: Warband では、主に沿岸の都市で水産や農産が盛んであり、一部の都市では相場を大幅に下回る値段で食料を購入することができる。また、燻製魚、チーズ、野菜、果物などは腐敗しないので、定期的に沿岸都市を訪れてまとめて購入しておくとよい。

食料を安く購入できる都市

  • Wercheg
  • Tihr
  • Yalen

§2 定期収入の獲得

Mount and Blade

趣旨

クエストや戦利品で利益を得るのは RPG の王道だが、クリアしやすいクエストを常時受注できるわけではなく、序盤に無理なく倒せる賊から得られる戦利品は二束三文でしか売れないので、実際にはクエストや戦闘を繰り返しても経済的になかなか安定しない。

Mount and Blade: Warband で確実な定期収入を得る手段は、1) 領地を得て税収を得るか 2) 都市で事業を興して収益を上げるという二通りの方法がある。収入が得られればどちらでもいいのだが、序盤に領地を手に入れるのは現実的ではないので、都市で事業を興す方向で話を進めたい。

事業の始め方

Mount and Blade: Warband に登場する各都市には組合長 (Guild Master) が常駐しており、彼らに事業を始めたい旨を伝え必要資金を渡せばすぐに始めることができる。発足から営業開始まで数日要するが、営業が開始すれば、以降、プレイヤーは何もしなくても毎週自動的に一定の金額がプレイヤーに支払われる。

事業を始めるに当たって、その都市を統治している貴族と都市の住民から嫌われていないこと (好感度0以上) が条件となるが、それまでに統治者や住民との間にトラブルを起こしていなければ、通常は好感度が 0 以上であるはずなので、問題ないはないだろう。

どの事業を始めるか

事業の内容によって必要資金や収益が変わってくる。必要資金が多い事業ほど収益も多いケースが一般的だが、都市の特産品との関係によりそれほど単純ではない。こればかりは、組合長 (Guild Master) と会話して個別に判断するしかない。

おすすめの事業

最終的には、ほとんどの都市で Weavery and Dyeworks の事業を興すのが最も収益が大きくなる。必要資金は 10,000 denar と高額だが、一度事業を興してしまえば、二度と追加資金が必要になることはなく、毎週 500~600 denar が自動的に転がり込んでくる。

初期資金 (元手) として支払った分は約20週 (5ヶ月) で回収することができ、以降は単純に利益だけが手に入り続けることになる。手に入った資金を他の都市の事業に投資すれば、どんどん収益を増やすことが可能。全都市で事業を興せば、毎週の収益が概算で約 8000 denar 前後に達し、部隊維持の為の費用を支払っても余りある資金が残るようになる。

備考

初めに Weavery and Dyeworks の事業を興す都市は Rivacheg を推奨。Rivacheg では同事業の材料として必要な raw silk が安価に生産されているため、結果的に収益が他の都市の2倍程度 (約1,000 denar) になる。

一方、Velvet の産地である Veluca では、元々 Velvet が安く流通しているので、 Weavery and Dyeworks の事業を興しても生産品が高く売れず、収益は赤字になる。例外的に、Veluca では Olive Oil の工場を興したほうがよいだろう。

§3 将卒の育成

将の育成

概要

Mount and Blade: Warband には、プレイヤーと同様の育成ができる仲間 (Heroes)が存在する。仲間になる人物は各都市の酒場 (Tavern) にランダムで出現し、会話を経て部隊に迎え入れることができる (※一部の人物は登用時に報酬の支払いが必要となる)。

冒険に必要なスキルをプレイヤーキャラクター一人で習得することは不可能であり、大半のスキルは仲間の能力や特技に俟たなければならない。また、仲間への賃金は上級兵卒と比べると非常に安いので、可能な限り仲間を迎えて部隊の強化を図るのが望ましい。

育成・編成

Party スキルは、部隊内で最高ランクを持つ人物ひとりだけの効果が発揮され、同一スキルを複数の人物が習得していても効果は累積しないので、育成時には同一スキルを複数人に重複して習得させないように注意しよう (※例外:Trainer)。

また、各人がそれぞれ異なる価値観や好みを持っており、居心地が悪いと感じると部隊を去ってしまうので、プレイヤー自身は仲間の価値観に反する行動を慎み、相性が悪い人物を同時に部隊内に置かないようにする等の配慮が必要となる。

兵卒の育成

兵卒は各地の村で志願者を応募することで部隊に編入することができる。兵卒の育成は将の育成より単純であり、育成の幅は経験値の取得によりレベルが上昇して上級兵卒に昇格することにとどまる。とはいえ、歩兵・弓兵・騎兵のいずれに育成するかは重要な問題であり、戦力と費用の両面で十分に検討する必要がある。

部隊編成に画一的な推奨というものはなく、最適な編成はプレイスタイルに依って異なるが、個人的には、野戦・攻城戦の両方で重要な役割を担う弓兵を多めに育成し、弓兵を守る歩兵も同等に育成することお勧めする。騎兵は平坦な草原における野戦の花形であり、移動速度の面でも優れるが、育成・維持のコスト面では大きな負担となるので、弓兵や歩兵の半分~三分の一程度の兵数でもよいだろう。

§4 人心の掌握

概要

Mount and Blade: Warband において人心の掌握は重要な要素である。武力で打ち破っても敵将を心服させることはできず、武力で民衆を虐げていては民心を得ることはできない。諸侯、民衆の心を掴むことができなければその協力を得ることはできず、領主としても君主としても大成は覚束ないものとなる。

情けは人の為ならず

武力と経済力を得て Calradia に名を知られるようになった今、どのようなキャラクターとしてゲームを楽しむかは各人のスタイルに依り、冷酷非情な独裁者として君臨するのも一興ではある。しかし、特にこだわりが無いのであれば、農村や都市の民衆、諸侯の願いを聞いて問題解決に協力し、良好な関係を築くことに注力するとよいだろう。

農村と友好的な関係が築ければ徴兵が容易になり、経済的な発展に協力すればプレイヤーの属領となった時に大きな税収を得られるようになる。諸侯と友好的な関係が築ければ同じ勢力に属した時に協力が得られたり、旗揚げした時に自国に迎えやすくなる。

クエスト

農村や都市、諸侯とはクエストという形で関わることになる。具体的には、農村の村長 (Village Elder)、都市の組合長 (Guild Master)、諸侯 (Lord) と直接会話して問題解決や仕事の請負を申し出ることによってクエストを受注できる。

農村や都市で引き受けるクエストのほとんどは単純な問題解決なので問題ないが、諸侯から依頼されるクエストには人倫に反するものや汚れ役を押し付けられるものが含まれるため、受注と着手には注意を要する。クエスト内容を聞いて慎重に判断するのが望ましい。

§5 従属 or 独立

概要

武力と経済力が安定すれば、Calradia 内を自由自在に行動できるようになる。当初は苦労した戦闘や資金繰りも今となっては過去の思い出。民衆の支持と諸侯の信頼を得た今、Calradia でどのような人物として一生を終えるかはプレイヤー次第である。

このまま一部隊長としてクエストの攻略に明け暮れるのも一つの選択肢だが、いずれかの勢力に身を投じて彼国の忠臣となる、或いは、自らの勢力を興し国王として Calradia に君臨するという道もある。

1. 既存勢力の家臣になる

既存勢力の家臣となるには、国王に謁見してその希望を申し出ればよい。国王の許しを得て家臣になると、ささやかながら領地が与えられる。まずはその地の良き領主として振る舞い、国王や諸侯の信任を獲得しよう。そうすれば、いずれは大規模な軍事行動の将帥に任じられたり、大きな領地を拝領することもあるかもしれない。

2. 正当継承者を支持する

各地の城を訪れると、その中に王位の正当継承者 (であると主張する人物) と出会うことがある。こういった人物が主張する大義に共感できるというのであれば、彼らを真の王として忠誠を誓い、王位の奪還に粉骨砕身するのもよいかもしれない。

3. 新勢力を興す

自らが国王となる野心があるのであれば、プレイヤーが新勢力を興すことが可能である。勢力を興すためには拠点となる領地が必要となるので、まずはいずれかの都市か城を攻撃して占領する必要がある。最近戦闘が発生し守備兵が少ない都市や城が狙い目である。

占領する土地はどこでもいいが、1) 初めに占領した土地が自国の暫定首都となること 2) 攻撃した都市や城の支配者と戦争状態になることの2つを考慮して決定しよう。また、1) 欲しい兵科の徴兵のしやすさ 2) 兵糧の確保のしやすさ などの地理的な面も検討して決めるのが望ましい。