作戦(Tactics)
作戦とは
プレイヤーはパーティメンバーの1人を操作することになりますが、操作していない仲間はコンピューターによる自動操作になります。作戦とは、その際の仲間の行動を事前に決めておくものです。
作戦のルール
Behavior
Behavior とは、作戦における基本的な行動の方針です。具体的には、以下の5種類の状況におけるキャラクターの行動を決定します。
- 敵を発見した時の反応
- 近接攻撃を受けた時の反応
- 敵が離れた時に追撃するか否か
- 危険な場所(範囲魔法の影響下)から退避するか否か
- プレイヤーの許可なく戦闘を開始するかどうか
各スロット
各スロットでは具体的な条件と対応する行動を指定します。例えば、「体力が半分になったら回復魔法を使う」や「一番近い敵を攻撃する」などの作戦を指定できます。
Behaviorの種類
Default
This party member will not attack when enemies are visible and will engage enemies only on the player's command. However, if attacked in melee combat, the character will fight back and will then try to chase enemies if they move away. This party member will flee the location of a harmful area-of-effect attack. If none of this party member's custom tactics are aplicable, the character will not attack without player direction.
意訳:この作戦のメンバーは敵を発見しても攻撃せず、プレイヤーの指示がなければ交戦を開始しない。しかし、近接攻撃を受けると反撃し、敵がその場を去っても追撃しようとする。ダメージゾーンから退避する。状況に適合する条件の作戦がない場合はプレイヤーの指示がない限り攻撃はしない。
- 敵を発見しても指示がなければ攻撃しない
- 近接攻撃を受けると反撃する
- 敵が離れると追撃しない
- ダメージゾーンから退避する
- 状況に適合する条件の作戦がない場合は何もしない
Passive
this party member wil fight back if attacked in melee combat, but will not chase enemies if they move away and will try remain close to the player. This character prefers ranged weapons and will try to avoid any enemies that come too close. This party member will flee the location of a harmful area-of-effect attack. If none of this party member's custom tactics are aplicable, the character will not attack without player direction.
意訳:この作戦のメンバーは近接攻撃を受けると反撃するが、敵がその場を去ると追撃はせず、プレイヤーから離れないように心がける。遠距離攻撃武器を好み、至近距離まで接近してくる敵からは離れようとする。ダメージゾーンから退避する。状況に適合する条件の作戦がない場合はプレイヤーの指示がない限り攻撃はしない。
- 遠距離攻撃を好み、接近する敵から離れる
- 敵を発見しても指示がなければ攻撃しない
- 近接攻撃を受けると反撃する
- 敵が離れると追撃しない
- ダメージゾーンから退避する
- 状況に適合する条件の作戦がない場合は何もしない
Aggressive
This party member will attack enemies the moment they are visible. The character will fight back if attacked in melee combat and will chase down enemies, but will not flee the location of a harmful area-of-effect attack unless directed. If none of this party member's custom tactics are applicable, the character will begin a default attack routine.
意訳:この作戦のメンバーは敵を発見しだい攻撃に移る。近接攻撃を受けると反撃し敵を追撃する。指示がなければダメージを受ける危険なエリアから脱出しない。状況に適合する条件の作戦がない場合、通常攻撃を続ける。
- 敵を発見しだい攻撃する
- 近接攻撃を受けると反撃する
- 敵が離れても追撃する
- 指示がない限りダメージゾーンから退避しない
- 状況に適合する条件の作戦がない場合通常攻撃を繰り返す
Ranged
This party member prefer ranged weapons and will automatically attack from range when enemies are visible. If attacked in melee combat, the character will fight back but will not chase enemies if they move away. This party member will flee the location of a harmful are-of-effect attack. If none of this party member's custom tactics are aplicable, the character will begin a default routine.
意訳:この作戦のメンバーは遠距離攻撃用武器を好み、敵を発見しだい遠距離攻撃を仕掛ける。近接攻撃を受けると反撃するが、敵がその場を離れると追撃はしない。ダメージゾーンから退避する。状況に適合する条件の作戦がない場合、通常攻撃を続ける。
- 遠距離攻撃を好む
- 敵を発見しだい攻撃する
- 近接攻撃を受けると反撃する
- 敵が離れると追撃しない
- ダメージゾーンから退避する
- 状況に適合する条件の作戦がない場合通常攻撃を繰り返す
Cautious
This party member will not fight back when attacked in melee combat and will try to run away from enemies. If not engaged in combat, this character will try to stay close to the player. This party member will flee the location of a harmful area-of-effect attack. If none of this party member's custom tactics are aplicable, the character will not attack without player direction.
意訳:この作戦のメンバーは近接攻撃を受けても反撃せず、敵から逃げようとする。戦闘に巻き込まれていない状況では、プレイヤーの傍に留まろうとする。ダメージゾーンから退避する。状況に適合する条件の作戦がない場合はプレイヤーの指示がない限り攻撃はしない。
- 敵を発見しても指示がなければ攻撃しない
- 近接攻撃を受けても反撃しない
- 敵から逃げようとする
- ダメージゾーンから退避する
- 状況に適合する条件の作戦がない場合は何もしない
Defensive
This party member will fight back if attacked in melee combat, but will not chase enemies if they move away and will try to remain close to the player. This party member will flee the location of a harmful area-of-effect attack. If none of this party member's custom tactics are aplicable, the character will not attack without player direction.
意訳:この作戦のメンバーは近接攻撃を受けると反撃するが、敵がその場を去ると追撃はせず、プレイヤーから離れないように心がける。ダメージゾーンから退避する。状況に適合する条件の作戦がない場合はプレイヤーの指示がない限り攻撃はしない。
- 敵を発見しても指示がなければ攻撃しない
- 近接攻撃を受けると反撃する
- 敵が離れると追撃しない
- ダメージゾーンから退避する
- 状況に適合する条件の作戦がない場合は何もしない
スロットの順番
条件が狭いほうを上に
スロットの条件は上から順番に評価されます。まず、スロット1の条件が評価され、スロット1の条件を満たしているとスロット1で指定した行動をとります。再度、上から評価を開始し、スロット1の条件を満たしていると、何度でもスロット1で指定した行動を繰り返します。
スロット1の条件と異なれば、スロット2の条件を評価します。スロット2の条件を満たしていればスロット2に対応した行動をとり、満たしていなければスロット3の条件の評価をします。
このように、上から順番に条件を評価していくため、特殊な条件ほど上のスロットへセットし、一般的な条件ほど下にセットしなければいけません。また、同程度の条件の広さの場合は、優先したいほうを上にセットします。
具体的なスロットの設定例(練習問題)
一般的な状況と特殊な状況の順番
具体的に考えてみましょう。例えば、次の2つを設定するとします。
- Self: Health < 50% → Heal(自分のHP半分未満ならヒール)
- Enemy: Lowest health → Attack(最もHPが低い敵を攻撃)
この場合、より条件として特殊なのは「HPが半分未満」のほうです。基本的に戦闘開始時はHP満タンで始まり、回復した後はHPは半分以上になるからです。一方、「最もHPが低い敵」は戦闘が終了するまで必ず存在するため、この条件が満たされないことはありません。したがって、以下のようにセットしなければいけません。
条件 | 行動 | |
---|---|---|
1 | Self: Health < 50% | → Heal |
2 | Enemy: Lowest health | → Attack |
こうすると、HPが半分に減った時にヒールで回復し、HPが半分以上あるときは、最もHPの低い敵を攻撃するようになります。
これを以下のように逆に設定するとどうなるでしょう?
条件 | 行動 | |
---|---|---|
1 | Enemy: Lowest health | → Attack |
2 | Self: Health < 50% | → Heal |
こうすると、自分のHPが半分未満になってもヒールは使わず、最もHPの低い敵を攻撃し続けます。絶対に満たされる広い条件の方が上に来ていますから、常に条件1が"真"であるため、条件2の評価に移らないからです。
同程度の状況の順位の調整
次に、同程度の条件の広さにおける優先順位について考えましょう。仲間の回復も行うが、自分も仲間も両方ともHPが半分以下なら、自分を先に回復するという場合ならどうでしょう。この場合は、以下のように優先順位が上のほうを上にして、低いほうを下にします。
条件 | 行動 | |
---|---|---|
1 | Self: Health < 50% | → Heal |
2 | Ally: Health < 50% | → Heal |
3 | Enemy: Lowest health | → Attack |
特殊な状況への対処を追加
普段は最もHPの低い敵を攻撃しているが、自分を狙っている敵がいる場合はスペルを使って先に撃退したいときは以下のようにします。
条件 | 行動 | |
---|---|---|
1 | Self: Health < 50% | → Heal |
2 | Ally: Health < 50% | → Heal |
3 | Enemy: Attacking 自分 | → スペル |
4 | Enemy: Lowest health | → Attack |
魔法を使っている敵をスペルで一番先に攻撃したい時はどうでしょうか。
条件 | 行動 | |
---|---|---|
1 | Self: Health < 50% | → Heal |
2 | Ally: Health < 50% | → Heal |
3 | Enemy: Target using magic attack | → スペル |
4 | Enemy: Attacking 自分 | → スペル |
5 | Enemy: Lowest health | → Attack |
持続タレント、スペルの追加
では、持続系のスペル・アーケンシールド(Arcane Shield)を常にアクティブにしておくにどうすればいいでしょうか。この場合は、一度アクティブにすれば再度アクティブ化することはないので例外的に1番上に入れておいてかまいません。
条件 | 行動 | |
---|---|---|
1 | Self:Any | Activate: Arcane Shield |
2 | Self: Health < 50% | → Heal |
3 | Ally: Health < 50% | → Heal |
4 | Enemy: Target using magic attack | → スペル |
5 | Enemy: Attacking 自分 | → スペル |
6 | Enemy: Lowest health | → Attack |
このようにして作戦を組み立てていき、実戦での動きを見ながら微調整するとよいでしょう。
Behavior の特徴と役割分担
武器持替 | 敵発見 | 接近戦 | 逃げた敵 | 危険地帯 | 一致条件なし | |
---|---|---|---|---|---|---|
Default | 遠→近 | 待機 | 応戦 | 追撃 | 退避 | 待機 |
Passive | 近→遠 | 待機 | 応戦 | 無視 | 退避 | 待機 |
Aggressive | 遠→近 | 攻撃 | 応戦 | 追撃 | 無頓着 | 通常攻撃 |
Ranged | 近→遠 | 攻撃 | 応戦 | 無視 | 退避 | 通常攻撃 |
Cautious | 遠→近 | 待機 | 退却 | 無視 | 退避 | 待機 |
Defensive | 遠→近 | 待機 | 応戦 | 無視 | 退避 | 待機 |
推奨 Behavior
基本的には、Defaultを選んでおけば間違いありませんが、その場を去った敵を追撃してしまうため、パーティがバラバラになりやすいのが欠点です。
Agressive や Ranged は指示なく勝手に戦闘を始めてしまうため、難易度 Easy で敵を手早く片付けるのには向きますが、難易度 Normal 以上で作戦を練って戦いたいときには不便です。かといって、Cautious は消極的すぎて、実戦ではかえって危険です。
個人的には、タンク・遊撃には Defensive、ヒーラー・射手には Passive をお薦めします。
武器の持ち替え
Defensive 設定の遊撃キャラクターに弓と近接武器の両方を持たせていて、基本的には弓で攻撃、近接攻撃を受けた時だけ近接武器で応戦し、遠い敵にはもう一度弓に持ち替えて攻撃させたい時は、作戦スロットの優先順位の高い枠に以下を一行足しましょう。
条件 | 行動 | |
---|---|---|
n | Enemy: Target between medium and long range | → switch to ranged weapon |
これを足しておかないと、Defensive では近接武器から遠距離武器に持ち替えないため、遠くにいる新しい敵を攻撃する際に弓を使わず、わざわざ近くまで走って行って近接攻撃をすることになってしまいます。